私は小さな野鳥が好きです。
イギリスでは、オレンジ色のお腹がキュートなロビン(コマドリ)を見ました。
幸せを呼ぶ青い鳥、ルリビタキも宮城の山林で見ました。
富士山の麓等に行くと、黄色いイカルが飛び、長い足のセキレイも可愛らしく歩いています。
京都で、子供うぐいすが「ほー ほっ けっ ぴょん」と鳴いているのを聞いたことがあります。
宇治の手前、紫陽花が終る頃の山合いの木にいました。
「ほー ほ けきょ」って鳴けない子がいるんだと、はじめて知った瞬間でした。
私の好きな小鳥達は、ほとんど、スズメ目科の子達です。
要するに、スズメ型のあの丸々と小さな鳥が好きなんです。
そして、この世で一番好きな鳥は、すずめです。
うちにも、すずめの子がいるからでもありますが、すずめは本当に可愛いんです。
あのマロン色の羽の美しいこと。
はてさて。
私は、思うのですが。
牛若丸(遮那王/源義経)も、鞍馬や平泉で雀をたくさん見たと思います。
雀は、人の近くでしか生きない野鳥なんです。
だから、きっと、牛若の近くにもいたでしょう。
母と別れて寂しかった牛若の気持ちを
雀さんもなぐさめてくれたんじゃないかなぁ、と思うのです。
平安時代の「源氏物語」の中にも、雀の子の話が出てきます。
主人公・光源氏が北山へ行き、その後、伴侶となる紫の上を垣間見で見つけるシーンに出てきます。
この北山こそ、京の北の山。今で言う、鞍馬山のあたりなんです。
その北山を源氏が歩いていると、美しい趣のある邸の庭があり…
そこへ目をやると「雀の子を犬君が逃がしつる…」と、
ひとりの輝くように美しい少女が泣きながら走り出して来るのです。
桜の季節、扇を広げたようなおかっぱ頭の姫様の登場です。
「私が籠でつかまえておいた雀の子を、いぬき が逃がしたの〜。」
彼女はそう言っているのです。これこそ、その後、光源氏の最愛の人となる紫の上登場の名シーンです。
そのほんの数百年後に、同じ、北山=鞍馬に、牛若丸は登場します。
私には、雀さんの話がリンクします。
雀は、高周波の音が大好き。
だから、牛若が横笛を吹いた時も、嬉しくて一緒に歌い出しただろうと思うのです!
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