2011/11/15

高村です。





密書を運ぶ武士 ~江戸時代


高遠仁左衛門という役について、脚本・演出の松木さんにご相談しながら時代背景や場所、性格等細かい設定を決めていきました。

そのお話の中で、高遠仁左衛門の高遠という名前の由来をお聞きしました。
ちなみに、仁左衛門は架空の人物です。
昔、信州に高遠城という城があり、桜の名所でたいへん良い所であるというのがその名の由来だそうです。
信州の地は、衣川幻想の主人公である源義経一行が京都五条大橋から奥州平泉へ兄である源頼朝に会いに行くその道中でもあります。

仁左衛門という役を演じる上で、江戸時代 信州に生きる人々の暮らしや出来事に興味を持ち色々と調べて行くうちに、
長谷川正次さん著「高遠藩」という一冊の本に出会いました。
藩の成立や藩政、城下町の様子など興味深く読ませて頂きました。

読み進めて行くと、今回の舞台で演じる密書を運ぶ武士のストーリーとよく似た出来事が史実として書かれていました。

とにかく、驚きました!あまりにもピッタリなので。

稽古場で脚本を書かれた松木さんにお伝えしたところ、史実、本の存在すらご存じなかったのです。
つまり、この史実を知らずに脚本を書かれていたのです!

偶然というか、なんと言うか不思議なご縁なのかも知れません。
詳しくは、舞台を観て頂けるとお分かりなると思いますので…劇場にてお楽しみ下さい。

史実に出てくる実在の人物達は仁左衛門を演じる上で大きな力になります。

例えば、手紙を届ける相手は誰なのか?具体的にイメージしやすくなるといった感じです。
本の帯に書かれていた「本分を貫く」
と言う言葉が印象的で、仁左衛門のキャラクターに反映できればとおもっています。

がんばります!


衣川幻想~完全版

時代は違えども、人を思い遣る気持ちは同じだと思う。
そんな作品だと思います。
沢山の方々に観て頂けると幸いです。



高村晃平

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